ペットとは、ペットという言葉だけではまとめられず

私の今までの生活を振り返ると、そこにはいつもペットの存在がありました。今、思いかえしてみるまで気付かなかったくらい、私の家庭のなかでは当たりまえのことでした。今まで飼ってきたペットたちは、長生きしてきたほうなので、たくさん飼っていたというわけではありません。なので、長生きしてくれたペットたちには、それぞれにたくさんの思い出が詰まっています。そんな、我が家そして私といっしょに暮らしているペットですが、ここでは猫にしぼった話をしようと思います。我が家では、これまでに2匹の猫を飼ってきました。1匹目は亡くなってしまい、今は2代目の猫を飼っています。1匹目、つまり初めて飼った猫はとても大変でした。

なにが大変だったのかと言うと、やはり初めて飼う猫なので、いろんなことが分からないのです。食事のことやトイレのことなど、分からないことだらけだったのですが、うちの猫のことが分かってくるにつれ、世話のことも分かってきました。この猫を飼いはじめたときは、我が家は新築だったのですが、壁のあちこちを爪でとがれてしまい、ぼろぼろになってしまったことは、ちょっと困りますが微笑ましい思い出です。私も家族も、この猫が大好きでした。そんな初めて飼った猫だったのですが、我が家に来てから3年経った頃に突然亡くなってしまったのです。急に猫の調子が悪くなり、世話のことや性格は分かっていた私たちでしたが、病気のことまでは分かっていなかったのです。まだ幼かった私は、今まで当たりまえにいて、大好きだった猫が亡くなるという現実を受け止めたくなくて、猫の死に立ち会うことが出来ませんでした。亡くなったその日も、他の家族が自宅の庭にお墓を作ってあげたことにも立ち会いませんでした。おそらく、それが当時の私の「愛するものの死」への受け止め方だったのかと思います。

それから数年経ったあと、飼いはじめたのが、今飼っている猫です。今飼っている猫は、初めて飼った猫よりも、とても長生きしてくれています。私はそれがとても嬉しく、安心しています。毎日撫でてあげたり、世話をしたり、とても可愛がっています。もちろん、家族も可愛がっています。今の猫は、初めて飼った猫よりも健康で長生きしているので、私はどこかで「この子は、死ぬわけがない」と思っているふしがあります。そんなことはないのですが、やはり初めて飼った猫のときの悲しさを思い出さないようにしているのかもしれません。ですが、そんな悲しくて縁起の悪いことは考えないほうがいい、と、私は今飼っている猫を、毎日毎日可愛がっています。「可愛いね、長生きしてね」と言いながら撫でてあげています。人もペットも、いつかは亡くなってしまいます。新しいペットを迎えることは、人を迎えることよりも簡単にできますが、かき消すことはできません。かき消すことはできませんが、時が経つにつれ、悲しくても「大切な思い出」として、大切に心の中で増えていくのです。私の中では、ペットとはペットという言葉だけではまとめられないものがあります。愛情や命、自分の人生。私はこれからもペットと共に人生の思い出を増やして行くのでしょう。

 

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