たくさんの芸を持った私のペット

「お手」と言うと右手を上げて私の手にタッチし、「おかわり」と言うと左手を上げて私の手にタッチします。こんな芸を持った私のペットは、実は犬ではなく猫なのです。これを知人に見せると、いつも驚かれてしまいます。私がこの猫を飼い始めるきっかけとなったのは、両親が実家で飼っていた猫がたくさんの赤ちゃんを出産したからでした。私はそのとき、すでに実家を出て1人暮らしをしていたのですが、そのうちの1匹を引き取ることになったのです。

私はマンションで生活をしていたため、ご近所さんの迷惑にならないようにと、出来るだけおとなしい猫であるよう、躾することを試みたのでした。普通、猫に躾をすることはなく、自由奔放に育てることが一般的だそうです。しかし私は、このマンションで育てていく以上、自由に家を出て行ってしまったり、たとえ部屋の中であっても、好き放題に動かれてしまうと困ると思い、躾けてみることにしたのでした。しかし、猫の躾といっても何をしていいかわからなかった私は、とりあえず犬と同じように、お手とおかわりを教えたのです。すると意外にもその飲み込みが早く、あっさりとそれを覚えてしまったのでした。このとき私は、もしかするとどんどん芸を覚えていくのではないかと思い、いろいろ試してみようと思ったのでした。そうして今では、たくさんの芸を持つ猫になったのです。これはもう、家族や知人にも有名なペットになってしまいました。まず最初に教えようと思ったのは、立ち上がることでした。4つの手足で歩くのが普通の猫に対して、2つの足だけで立たせることを試みたのです。

その方法は、猫のぎりぎり手の届く位置に餌を置き、それを取らせる癖をつけることでした。そうすると、ぴょんと飛び跳ねるようにして餌を食べるようになり、気がついた頃には2足で立ち上がることができるようになっていたのです。このほかにも、「照れ照れ」と言うと、恥ずかしがるように右手で自分の頭をポリポリと掻く素振りをしたり、「ごろん」と言うと、お腹を上向きにして寝転がり「にゃーおん」と鳴くようになりました。こうして私の猫は、芸をもつペットになったのでした。私は今、このたくさんの芸を人に見せ、楽しんでもらうことができています。実家に連れて帰ると、一緒に生まれたはずの猫たちと全然違う自分の猫を見て、少し誇らしくもなるのでした。そんな私の猫は、たくさんの芸をもつ自慢のペットです。

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